脳波にもディープラーニングを活用!?最新メディカルAI研究5選【週刊】

   
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こんにちは。アイブンライターの清野です。

最新研究をサクっとキャッチアップできる「今週の5本」シリーズ。今週のメディカルAI編では、以下の5つの最新AI研究に注目していきます!

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今週のラインナップ
1. MRIの機械学習応用を網羅的に振り返る
2. パノラマエックス線写真を上顎洞炎の診断に転用
3. 大腰筋のセグメンテーションでサルコペニア予測
4. CTとPETの相補的なセグメンテーション
5. 脳波から脊髄損傷とてんかんを見抜く

今回も手術支援AIベンチャーCEOの河野健一医師にコメントをいただきました!






手術支援AI事業を展開している河野先生のiMed TechnologiesはAIエンジニアを募集しています!関心のある方はこの記事の下部をチェック!

MRIの機械学習応用を網羅的に振り返る

1本目は、MRIとAIに関するレビュー論文です。MRIに対する機械学習の技術的応用を俯瞰できます。機械学習の医療への応用は日進月歩で、1つ1つの論文を読むには時間がかかります。そこで今回は、MRIに焦点を絞ったレビュー論文を紹介します。

背景と目的

本論文の目的は以下の3点です。まずディープラーニング(DL)についての簡単な紹介をすること、つぎにMRI処理過程にDLがどのように使われていたかを示すこと、最後にDLで医療に貢献したい方のために教育リソースを紹介することです。

方法

ノルウェーのホークランド大学病院のA. Selvikvågらが、約360本の論文をレビューしました。

結果と考察

1つ目のDLと医療の歴史については、その他のメディアでも書かれているため割愛します。ただしエポックメイキングなモデルや論文を軸に書かれているため、より専門的な知識を身につけるのに非常に有用な内容です。

2つ目はMRIへの応用です。DLは、Dynamic MRIの画像再構成、コントラスト比の改善、GANによるノイズの少ない画像生成、定量的帯磁率マッピング、画像バイオマーカーの取得、アーチファクトの除去、超解像、診断、予測などに応用されています。技術そのものの説明もされているため、MRIへの技術応用を万遍なく読むことができます。

3つ目は教育的リファレンスです。機械学習に関する新しいアイデアの多くはarXivに投稿され、そのコードはGitHub上で共有されています。本論文では公開データや実装、実際の課題も表にまとめられており、開発者にとって有益な情報源になるでしょう。また、現代の機械学習の面白い側面の一つに、コンテストの普及があります。ImageNet ILSVRCは毎年開催され、上位入賞者の手法が技術を新しいレベルに押し上げています。この情報もまたGitHub上で共有されています。

以上です。本論文では機械学習の歴史から、最新の応用事例までを丁寧に説明しており、興味のあるところを読むだけでも勉強になります。個々の研究内容には触れられていませんが、リストとしてまとめらていますので興味のある方は原文をご覧ください。

※以下に、論文中で紹介されていたモデルとオープンデータセットを抜粋します。
・モデル:NiftyNetDLTKDeepMedicU-NetGANCS
・オープンデータ:OpenNeuroUK BiobankTCIAABIDEANDI
論文中には、さらに多くのリファレンスがありますので興味のある方は原文にあたってください。

ソース:An overview of deep learning in medical imaging focusing on MRI

河野先生(医師兼CEO)のコメント

医療データの入手は困難なことが多いのですが、データを公開することによって、誰でもアクセスが可能となり、より良い精度を求めたアルゴリズムの開発が可能となります。本研究でもそれらのデータベースをリストアップしています。

例えば、最後に記載されているオープンデータのOpenNeuroでは、脳MRIや脳波などのデータにアクセスできるようになっています。通常はみなさんが入手することが難しいデータです。これらを使うことにより様々な研究が促進されることが期待されます。

■関連記事:アルツハイマー早期診断できるか。ディープラーニングでMRI画像解析

パノラマエックス線写真を上顎洞炎の診断に転用

2本目は、パノラマエックス線画像による上顎洞炎の診断に関する論文です。他の目的のために撮られた写真を使って診断に役立てるアイデアです。

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