アルツハイマー早期診断できるか。ディープラーニングで挑戦(AI×医療)【論文】

アルツハイマー病は早期発見が重要

近年の高齢化社会の進行に伴い、アルツハイマー病の発症率が高まっている。アルツハイマー病の発見や治療のタイミングは患者のその後の生活に大きく影響するため、早期発見が非常に重要な課題となっている。

スペインにあるCorun大学のAlejandro Puente-Castroら研究者は、従来の診断手法よりもアルツハイマーをより早期かつ正確に発見することを目的とし、ディープラーニングを用いて脳のMRI画像からアルツハイマー病を診断するシステムの開発を試みた。結果、従来の診断手法と同程度の精度を示すシステムの開発に成功した。

深層学習によるアルツハイマー病診断システムの開発

Alejandro Puente-Castroらの研究のポイントは以下の通りだ。

✔️ミッション
従来の診断手法よりもアルツハイマーをより早期かつ正確に発見する。

✔️解決手法
ディープラーニングを用いて脳のMRI画像からアルツハイマー病を診断するシステムの開発を試みた。

✔️結果
従来の診断手法に匹敵する精度を示すシステムの開発に成功した。

研究の詳細を以下で述べる。

アルツハイマー病の発症率が高まっている

2016年、ヨーロッパでのアルツハイマー病の有病率が5.05%と報告された。高齢化社会の進行に伴い、アルツハイマー病の有病率は増加している。従来、アルツハイマー病の診断には、認知テスト、心理テスト、臨床テストなどが用いられてきた。

アルツハイマー病は早期発見、早期治療が非常に重要とされており、Alejandro Puente-Castroらは従来の診断手法よりも、より早期に、より正確な診断が可能な手法の開発を課題とした。

脳のMRI画像から機械学習手法を用い診断を行う

Alejandro Puente-Castroらは、ResNetベースとMobileNetベースの2つの予測モデルの開発を行った。

モデルのトレーニングにはADNI(Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiative)の255×255ピクセルのラベル付けされた脳のMRIの画像のデータセットが用いられた。データセットは訓練用に80%、テスト用に20%に分割され、トレーニングデータセットの1%が検証目的で使用された。

従来の診断と同程度の精度を示した

ResNetをベースとするモデルの方が、MobileNetをベースとするモデルよりも精度と再現性の面で優れた結果を示した。これらの結果は、従来の診断方法によって提案された結果に匹敵することが分かった。

各モデルの精度

研究紹介は以上だ。

今回、モデルのトレーニングを行うデータセットには平面の画像を使用したが、矢状面の画像を使用することで、モデルの精度改善が期待される。

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この記事で取り扱った論文:Alejandro Puente-Castro, Cristian Robert Munteanu, Enrique Fernandez-Blanco,”System for Automatic Assessment of Alzheimer’s Disease Diagnosis Based on Deep Learning Techniques”,Proceedings,21(1),18 - DOI


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