AIと女性のじれったい関係。僕たちは多様性を大事にできているか?

世界各地で開かれている「AIサミット」は、AIとテクノロジーのエキスパートを世界中から招集している。アジェンダを見てみると、意外に思う人もいるだろうが、「倫理」に関わる議題が多い。
AIの進歩は、現代人の倫理観を試してくる。そして倫理といっても、とりわけジェンダーに関する議論が目立っているのをご存知だろうか?

「データサイエンスとAIにおける、女性ロールモデルの重要性」
DataIQの編集長David Reedが議長を務めるパネルディスカッションが秀逸だった。

このときのパネルは以下のような人物で構成されていた。

  • Pitch Bitchの創設者であるAngela Livingstone
  • Tech NationのシニアインサイトマネージャーであるDiana Akhanho
  • Carruthers & JacksonのディレクターであるCaroline Carruthers
  • IBM英国・アイルランドのエグゼクティブ・パートナーのClare Mortimer
  • BBCのデータサイエンスソリューション責任者Magda Piatkowska

議題は少しわかりにくいが、議論は大いに盛り上がった。
『AIが女性にとって有利なものではないのは認める。ただ、制限されていたり、諦めなければいけないと思うべき状況ではない』これがパネルの総意として挙げられたところから、火蓋が切られた。
Clare Mortimerは「AIが私たちの生活に入り込んでくるほどに、この議題の重要性は増していくはずです」と述べ、Caroline Carruthersは「開発者たちは、部屋の外の世界のことを認識し、全ての人間にとって役立つソリューションを作るべきです」と指摘した。

さて、そのパネルメンバーには共通点があった。全員、「Woman in Data」のメンバーなのだ。「Woman in Data」とは、歴史的に男性優位であった業界で女性を支援し、エンパワー(力を与える)することを目的とした非営利組織だ。Diana Akhanhoはその組織の目的を次のように説明した。「女性がもっとデータ業界に参入すれば、AIと女性のアンフェアーな関係に関する問題を軽減できるはずだからです」

議論は、「AIは何を「女性」として分類するか」「そもそも分類すべきか」という話題に進んだ。Angela Livingstoneは「物事を男性/女性に分けることは意味がない」と述べ、Caroline Carruthersもそれを支持してこう述べた。「性別を設定するよりも、まずは「人間」全体をAIに組み入れるべきです」

「全ての人間に役立つソリューション」としてのAIなんて、本当にありえるのだろうか?しかし、もし真剣に取り組むとしたら、やはり問題は業界に女性が少ないことだろう。例えばイギリスでは210万人がテクノロジーの業界で働いているが、そのうち女性の数は驚くなかれ、たったの17%だ。Magda Piatkowskaは、「デヴェロッパーとしてよりもデータサイエンティストのほうが採用されやすい」という持論をのべた。データサイエンティストのほうが、新しい職業だからだという。

パネルの女性たちは、「ロールモデルがいない」と苦労を滲ませた。いまできることは、より多くの少女や女性にSTEM(数理科学)教育を与え、可能性の芽を育むことだという。Clare Mortimerは「要するに、私たちは目にしたものによって多様性を感じるわけですが、多様性が出現するのを待ってはいけません。真の多様性は心の中にあります。考え方を変えて現実を変えていくのです」と述べた。

新しいテクノロジーは、開発のあらゆるフェーズで様々な人間が関わっていく。AIは、全ての人間にとって、多様性の希望となりえるだろう。

原文

Does AI Hate Women? Female Role Models In Data And AI

AI Business

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