道路環境の情報分析術【AI論文】

自動運転車は実装に向けて実に様々な課題がある。完全自動運転車(=レベル5の自動運転車)のためには、自動運転車の走行環境、すなわちインフラ整備を含めた交通環境のトータルな見直しが必須である。

環境のうち最も基本的なものは道路環境だろう。そこでスペインにあるビーゴ大学のJesús Baladoら研究者は、道路環境を自動運転車が効率よく認識・分析していくシステムを考えた。

その研究のポイントはこうだ。

✔️自動運転の安全性向上に向けた取り組み。

✔️PointNetを使った障害物の認識。

✔️ライダー技術を使用した自動運転技術の向上。

では詳細を見てみよう。

周囲環境の3D情報

近い将来、自動運転車間の情報共有は、リアルタイムに今いる道路の場所を教えてくれるセンサーのネットワークを作り出すだろう。

ライダー技術【光を用いて遠距離にある対象物までの距離や性質を分類する技術のこと】(多くの自動運転車に搭載されている)は、車の周囲環境の3D立体的な情報の取得を可能にする。

この研究の目的は、“PointNet”を用いることにより道環境(路面、溝、ガードレール、フェンス、築堤と境界)の主要な要素を分割するためにモービル・レーザーScanning(MLS)によって得られるポイントクラウドを使うことだ。

図1 道路環境の典型的な地形: (a) 環境より高い高さの道、(b)環境と同じ高さの道、(c)環境より低い高さの道。
カラーコード:
ダークグレイの路面、青の溝、茶色の築堤、緑の境界、オレンジのガードレールとバラ色のフェンス。

ANNに基づく分類

形または長さに関係なく、セマンティックセグメンテーション(画素単位での意味づけ、分類)が異なる事例研究に応用可能であるために、ポイントクラウドは画素ごとに自動的に分けられた。

画像間が大きなバージョンにおいて92.5%の全体的な正確さが得られた。

より多くの数の点による要素は、他の要素より効果的に分割された。

他のポイントごとによるは抽出とANNに基づいた分類技術の比較結果は路面とフェンスにおいて同じ成功率が得られ、そして、より良い結果はガードレールに関連していた。

図2 ガードレール(a)と築堤(b)で車のLiDAR位置に起因する道路環境の弊害。

しかしPointNetを使ったセマンティックセグメンテーション(画素単位での意味づけ、分類)は有能であるが、もしある箇所をよりよく見たいならば高い訓練費用を必要としない他の選択肢もある。

自動車事故による死亡者数が過去で最も多くなってしまっている近年の状況を考えると、自動運転車を実装する際に世論が最もナーバスになり得る部分を無視できないだろう。しかし、このような安全施策のための研究は進んでいる。前向きに考えていきたいところだ。

参照論文

J.Balado, J. Martínez-Sánchez, P. Arias and A. Novo, “Road Environment Semantic Segmentation with Deep Learning from MLS Point Cloud Data”. Sensors, 19(16), (2019).

DOI: 10.3390/s19163466

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