【製造AI最前線】ディープラーニング×板金の世界。職人技をAIで継承できるか【最新人工知能論文】

日本国内の市場全体における製造業の存在感は大きい。

例えば国内市場時価総額1位のトヨタ自動車に続き、ソニー、キーエンス、ホンダ、日本電産など、数々の日本経済を牽引するメーカー企業は海外にも多くの功績を残している。

身の回りにいくつの金属製品があるか数えたのちに、それらの何割が日本の製造系企業によって作られているか調べてみると驚くはずだ。

では、金属製品はもともと板金からできていることが多いのはご存知だろうか?
車体のボディラインなどはまさにそうだ。

そんな板金加工の技術が、”職人技”として継承の危機に瀕しているのはますますピンと来ない話かもしれない。
IT技術をはじめとしたホワイトカラーの技術職が幅をきかせるなか、賃金の安いブルーカラー技術者の志望者は減ってきている。
一方で、発展途上国からすればまだまだ賃金の高い日本のブルーカラーは魅力的とうつるらしく、工場の生産者は海外国籍の労働者によって補填されている。
しかし、情勢はいつ何が起こるかわからない。腕のいい技術者になった外国籍労働者が明日祖国に帰るとしたら、残された工場はどうすればよいのか。

しかし、経済を牽引する技術の基盤の引き継ぎを、IT技術で助けられるとしたらどうだろうか?

最新のAI技術が使えるかもしれない。以下は、そんな期待を背負った研究のひとつである。

ディープラーニング×板金の世界。職人技をAIで継承できるか

(Featured AI) The world of deep learninig and sheet metal. Can AI take over technician’s skills? (Publication)

C. Jaremenko, N. Ravikumar, E. Affronti, M. Merklein and A. Maier, “Determination of Forming Limits in Sheet Metal Forming Using Deep Learning”. Materials12(7), 1051 (2019). [DOI: 10.3390/ma12071051]

3つの要点

✔️板金の成形技術は事前の知識、時間、ローカルの情報に依存する所謂”職人技”であった。

✔️畳み込みニューラルネットワークにより上記問題点の解決を試みた。

✔️時間や場所に依存しない成形技術のモデルが機械学習により成立された。

概説

成形限界曲線(FLC)は、有限要素解析などの成形プロセス中の金属薄板の不安定性の開始をモデル化するために使用され、通常、中島試験中に光学測定システムで得られたひずみ分布の評価によって決定される。
現在の方法は、標準化されたDIN EN ISO 12004-2または時間依存のアプローチで構成されており、評価領域を利用可能な情報の一部にヒューリスティックに制限し、顕著なネッキングフェーズのない脆性材料のコンテキストで弱点を示す。

これらの制限に対処するために、監視付きおよび監視なしのパターン認識方法が最近導入された。
ただし、これらのアプローチは、事前の知識、時間、およびローカリゼーション情報に依存している。

今回の研究では、特徴抽出器としてシャム畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を採用することにより、これらの制限を克服している。

機能は、監督されたセットアップでの均質および不​​均質成形フェーズの極端なケースを使用して自動的に学習される。
堅牢なスチューデントのt混合モデルを使用して、学習された特徴は、完全な成形プロセスをカバーする3つの分布にクラスター化される。
試験片の形成から破壊まで学習した知識は、金属組織検査を使用して早期に停止および評価された他の形成プロセスに転送され、形成シーケンスの各フレームの確率的なクラスターメンバーシップの割り当てを可能にする。これはまさに、時間も場所も限定しない「転送」プロセスである。

著者

Christian Jaremenko (Pattern Recognition Lab, Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-Nürnberg Martensstr. 3, 91058 Erlangen, Germany)

Nishant Ravikumar (Pattern Recognition Lab, Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-Nürnberg Martensstr. 3, 91058 Erlangen, Germany)

Emanuela Affronti (Institute of Manufacturing Technology, Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-Nürnberg Egerlandstr. 13, 91058 Erlangen, Germany)

Marion Merklein (Institute of Manufacturing Technology, Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-Nürnberg Egerlandstr. 13, 91058 Erlangen, Germany)

Andreas Maier (Pattern Recognition Lab, Friedrich-Alexander-Universität Erlangen-Nürnberg Martensstr. 3, 91058 Erlangen, Germany)

出版情報

Received: 18 March 2019 / Revised: 25 March 2019 / Accepted: 27 March 2019 / Published: 30 March 2019

This is an open access article distributed under the Creative Commons Attribution License which permits unrestricted use, distribution, and reproduction in any medium, provided the original work is properly cited (CC BY 4.0).

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