精神病の前兆は分かりづらい。だからこそ、AIに期待したい。

   
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最終更新日:2020/06/24

AIはさまざまな病気や健康リスクの診断に役立っている。

最近の研究では、機械学習が精神病の発症や、思考や感性・安定を危うくさせる心の不調を予測するのに有用ということが明らかになった。


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次の「早期発見」は精神病

精神病の治療法はないと言われているが、「早期発見」と適切な処置は認知機能の低下を遅らせる可能性がある。

精神病の発症は通常、「思考」「認識」「コミュニケーション」の変化によって特徴付けられる。しかしこれらの変化は、微妙で不明瞭なことが多い。

人の目には困難なことでも、AIには簡単な場合もある。一縷の望みをかけてAIの研究が、医学部で行われた。

裸眼で細菌を見るようなものだ






自然言語処理にフォーカスが当てられた。
個人の知識表現と思考プロセスを特徴付けるデジタル表現型を構築するというミッションだった。

ハーバード大学医学部およびエモリー大学医学部の研究者らは、精神病の発症前に自然言語処理がこれらの手がかりを拾うことができるかどうかを判断しようと試みた。

彼らのその調査結果は、npj Schizophrenia で発表された。

「会話の中で、精神病の兆候を感じとる所業は、裸眼で細菌を見ることを試みることに似ています。」

とNeguine Rezaii医学博士は声明の中で述べた。

「我々が開発した自動化技術は、隠れたパターンを検出するための非常に有効なツールです。それは精神病の兆候を警告する顕微鏡のようなものです。」

精神病は数字で観測できる疾患

研究者らは、将来の精神衛生の指標は、実際には計算的手法によって人々の自然言語から拾うことができることを見出した。

彼らは、エモリー大学で行われた北米プロドーム縦断研究(NAPLS)で40人の患者からのスピーチサンプルを調べ、2年間追跡調査を行った。

モデルを訓練するために、研究の第二段階からさらに30人の参加者が含まれた。
彼らはまた、アルゴリズムを構築するためのデータを作成するために30,000以上のReddit投稿を使用した。

意味の薄い言葉を発する傾向

精神病の前駆症状段階にある人々は、低いレベルの意味密度でスピーチをする傾向があり、そして「声」と「音」について話した。
追跡調査中に、7人が精神病と判定されたが残りの23人はされなかった。
モデルを検証するために、NAPLSの第3フェーズからの5つのコンバーターと5つの非コンバーターが使用された。

このモデルは、単語の品詞および語形変化によって単語を分類し、さらに文の意味を単語の埋め込みとして表現する、いくつかの処理分析による音声の解凍方法から成っている。

自動化されたプロセスは、93%の精度で、対象人物が精神病を発症するかどうかを予測することができる。

心の仕組みの解明へ

「精神病の微妙な前兆が人々の言語に存在することは以前から知られていましたが、それらの特徴に関する隠された詳細を実際に明らかにするために機械学習を使いました」

とEmoryのPhillip Wolff、心理学教授は声明で述べた。

メンタルヘルスの分野における機械学習の活用は非常に有望であるとも結論づけられた。

「この研究は、精神疾患についてもっと多くのことを明らかにするためだけではなく、心がどのように機能するかを理解するためにも有用でした」

「機械学習技術は非常に急速に進歩しています。データを収集するためのツールが、やがて人間の心を救うでしょう。」

研究者はそう結んだ。

原文

https://www.aiin.healthcare/topics/research/machine-learning-predicts-psychosis-93-accuracy


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