自動車製造自動化へ向けて。鍵となる画像認識による溶接品質の評価【AI論文】

✔️従来、自動車製造における溶接品質の評価には、破壊評価法が用いられるなど、多くの時間と人手がかかっていた。

✔️溶接部の表面状態の画像のみから、溶接品質を評価する非破壊評価法を用いることで、コストを削減できるはず。

✔️瞬間的にかつ誤差率5%以内という高い精度で、溶接品質を評価できるようになり、自動車製造の完全オートメーション化にまた一歩近づいた。

韓国産業技術研究院のSang-Gyu Choiら研究者は、自動車製造の完全オートメーション化に向けて、その一プロセスである鋼板溶接の品質推定・評価方法に着目した。従来、このプロセスには、多くの時間と人手がかかっていたが、溶接点の表面状態の画像を認識し、その品質を高精度で定量化し、評価するアルゴリズムの開発に彼らは成功した。

では研究の詳細を見てみよう。

自動化への鍵、溶接品質推定

耐食スポット溶接の品質を、瞬間的かつ非破壊的な方法で推定することは、自動車組立ての自動化において、鍵となる技術である。従来の破壊評価法では、多くの時間や人件費等のコストがかかっていたため、多くの研究者がこの問題に対する解決法を模索してきた。

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推定対象となる溶接部の検査サンプル

画像認識

その中で、Sang-Gyu Choiは、溶接部のヒートトレース画像情報を解析することで、耐食スポット溶接の品質を推測することに着目した。品質解析に使われるツールには、パターン認識に優れた性能を発揮する畳み込みニューラルネットワーク(CNN)のアルゴリズムを採用した。

また、推定・評価の対象となる溶接素材としては、980MPaの耐圧性能をもつ高級高強度鋼(AHSS)、冷延鋼板、そして合金化溶融亜鉛メッキ鋼板(GA)を使用した。

これらの素材の画像を、先述の解析ツールを用いて、以下に示す定量的な値を取得することにより、溶接部の品質推定と評価を行った。

・溶接箇所の引張せん断強度

・ナゲット径

・破壊様式

・散りの発生

溶接部の表面状態の画像の取得方法

全ての評価基準で、推定誤差率が5%以内

本研究におけるアルゴリズムの学習を通してモデル化された品質推定のパフォーマンスをまとめると、以下のようになる。

・溶接箇所の引張せん断強度とナゲット径の誤差率は、それぞれ3.2%と2.6%

・破壊様式と散りの発生の推定については、100%の正確さで現実の値と一致した。

また、これらの品質推定の正確さは、対象となる素材の表面処理の方法に大きな影響受けず、高い精度の推定値を示した。

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画像3.推定値と測定値の比較(a)CRの溶接箇所の引張せん断強度、
(b)GA鋼板の溶接箇所の引張せん断強度、(c)CRのナゲット径、(d)GA鋼板ナゲット径

生産性は極限にまで上がり、物の値段は極限にまで下がっていく。製造の完全オートメーション化は物質主義世界における頂である。

参照論文

Sang-Gyu Choi, Insung Hwang, Young-Min Kim, Bongyong Kang and Munjin Kang ,[Prediction of the Weld Qualities Using Surface Appearance Image in Resistance Spot Welding],[Metals 20199(8), 831;

DOI

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