無人航空機が地上の樹木を監視する。【人工知能論文】

世の中の樹木には、法律的に保護された種類がある。だが、予め知識がなければ保護された樹木とそうでない樹木を見分けることは難しい。樹木ひとつひとつに印をつけることもできないし、保護された種類は数多く、中には保護されていない樹木と区別できない場合もある。

そこでブラジルにあるマト・グロッソ・ド・スル国立大学のAnderson Aparecido dos Santosら研究者は、無人航空機の撮影機能を用いて、法律的に保護された樹木をマップとすることを試みた。その際、ディープラーニングが有用だったようだ。

その研究のポイントはこうだ。

✔️無人航空機(UAV)は、種を保存するためのデータ収集に使用でき、経済発展と自然保護に不可欠だ。

✔️画像から得られるデータが、オブジェクト検出方法の3つの畳み込みニューラルネットワーク(CNN、ディープラーニング)で使用される。

✔️392枚の画像データセットの結果よりRetinaNetは最も正確な結果を達成し、平均精度92.64%(処理時間67ミリ秒)、YOLOv3は最速(処理時間26ミリ秒)、高速R-CNNは最低精度だった。

では、詳しく見てみよう。

RGB画像の研究応用

リモートセンシングデータからの樹種の検出と分類は、主にマルチスペクトル画像とハイパースペクトル画像、および光検出と測距(LiDAR)データを使用して実行されている。比較的低コストで空間分解能が高いにもかかわらず、赤緑青(RGB)センサーでキャプチャされた画像に焦点を合わせた研究はほとんどなかった。その上、近年、オブジェクト検出のための深層学習方法の印象的な進歩が目撃されている。

一般的な処理チェーン:(a)異なる季節のUAV画像は、専門家によってキャプチャされ、注釈が付けられた。 検出ネットワークをトレーニングするために一連の画像が選択された。 (b)トレーニング後、ネットワークを適用して、テスト画像のクンバルツリーを検出した。 この図のオブジェクト検出方法はRetinaNetに対応しているが、他の方法(Faster-RCNNやYOLOv3など)も適用できる。

畳み込みニューラルネットワーク

このシナリオに動機付けられて、研究者らは法律で保護された樹種の検出のために、無人航空機(UAV)高空間解像度RGB画像と畳み込みニューラルネットワーク(CNN)ベースの方法の組み合わせを提案および評価した。

データセットの例、キャプチャされた画像:(a)2018年8月26日; (b)2018年9月21日; (c)2018年9月22日; (d)2019年2月20日。

3つの最新のオブジェクト検出方法が評価された。

  • 高速領域ベースの畳み込みニューラルネットワーク(高速R-CNN)
  • YOLOv3
  • RetinaNet。
異なる季節にキャプチャされた画像の検出結果の例:(a)グラウンドトゥルース; (b)Faster-RCNN; (c)YOLOv3; (d)RetinaNet。
異なる照明(HSB色空間の輝度チャンネルの平均67.15および130.99)およびスケール条件(1:4000および1:2500)でキャプチャされた画像の検出結果の例:(a)グラウンドトゥルース; (b)Faster-RCNN; (c)YOLOv3; (d)RetinaNet。
異なるキャプチャ角度(0◦および30◦)の画像での検出結果の例:(a)ground truth; (b)Faster-RCNN; (c)YOLOv3; (d)RetinaNet。

平均精度92%

2018年8月から2019年2月までにブラジル中西部の森林に覆われた都市部で撮影された392のRBG画像で構成されるデータセットが構築された。対象オブジェクトは、Dipteryx alata Vogel(マメ科)として知られる絶滅の危機にある重要な樹種だ。実験分析では、関連する処理時間が30ミリ秒未満で、平均精度は約92%だった。

すべての5つの交差検証ラウンド(a〜e)での検出方法の正確な再現曲線。

機械学習技術の発達により、無人航空機の活用は実に多岐に渡りそうだ。

参照論文

A. A. dos Santos, J. M. Junior, M. S. Araújo, D. R. Di Martini, E. C. Tetila, H. L. Siqueira, C. Aoki, A. Eltner, E. T. Matsubara, H. Pistori, R. Q. Feitosa, V. Liesenberg and W. N. Gonçalves. “Assessment of CNN-Based Methods for Individual Tree Detection on Images Captured by RGB Cameras Attached to UAVs”. Sensors, 19(16), 3595 (2019).

DOI: 10.3390/s19163595

PAGE TOP