無人航空機と衛星でIoT向け5Gの実装【論文】

5Gの普及が今か今かと待たれている。5Gの活用イメージとしてIoT(モノのインターネット)が大きなくくりとしては有望だと言われているが、実際は地上のネットワークだけではコンセプトが小規模で終わる可能性がある。

そこでイタリアにあるジェノヴァ大学のMario Marcheseら研究者は、5GとIoTに関わる新しいフレームワークを統合するための無人航空機(UAV)と衛星の活用方法を調査した。

その研究のポイントはこうだ。

✔️5G環境が実装される前にIoTデバイスのネットワークのために、無人航空機(UAV)、および衛星の統合的活用を考えるべきだ。

✔️研究者らはさまざまなIoTテクノロジー、UAVとIoTのさまざまなユースケース、およびIoTでの衛星の役割について調査しまとめた。

✔️IoTデバイス、UAV、および衛星の”動作”を区別することにより、さまざまなアーキテクチャが提示された。

では、詳細を見てみよう。

IoTは5Gの一つのユースケース

第5世代のモバイルコミュニケーション(5G)は、

  • より高い容量と高いデータレート
  • より低いレイテンシー
  • より優れたユーザーエクスペリエンス(QoE)

を提供できる、より柔軟でスケーラブルなネットワーク体験をもたらす。

モノのインターネット(IoT)は、これらのユースケースの1つだ。過去数年間で普及しており、

  • スマートシティ
  • スマートファクトリー
  • スマート農業

など、さまざまなアプリケーションシナリオをカバーしている。

長距離IoT商用ソリューションアーキテクチャ(アイコンは、名詞プロジェクトのWebサイトから)。

懸念

ただし、地上ネットワークの制限により、IoTデバイスおよびサービスの展開は妨げられる。さらに、それぞれが異なる通信プロトコルに基づいており、場合によっては異なるアクセスインフラストラクチャに基づいている、さまざまなソリューション(短距離対長距離、商用化対標準化など)が多数存在するため、それらの間の統合が必要だ。それなくしては、今後の5Gインフラストラクチャではさらに困難な状況に陥る。

短距離技術と長距離技術の比較。

無人航空機および衛星の可能性

研究者らは、5Gフレームワークに統合する必要がある、利用可能なIoTソリューションの膨大なセットについて調査を行なった。UAV衛星は、この統合を容易にする可能なソリューションとして提案され、カバーエリアや「1平方キロメートルあたりのIoTデバイス数の高密度化」などの地上インフラストラクチャの課題を克服するという結論に至った。

UAV上の5G-UE、RNとしての衛星、および地上5G-gNB。
UAV上の5G-UE、UAVに近い地上の5G-gNB、および5G-gNBと5G-CN間のバックホールとしての衛星。
UAV上の5G-UEおよび衛星上の5G-gNB。
IoTデバイスの5G-UE、RNとしてのUAVと衛星、および地上5G-gNB。
IoTデバイスの5G-UEおよび衛星の5G-gNB。
IoTデバイスの5G-UEおよびUAVの5G-gNB。
IoTデバイス-UAV-衛星および5Gアーキテクチャ。

IoTがは天から降ってくる魔法の技術ではない。天から降らせるインターネット構想を、人類自ら構築していかねばならない。

参照論文

M. Marchese, A. Moheddine and F. Patrone, “IoT and UAV Integration in 5G Hybrid Terrestrial-Satellite Networks”. Sensors, 19(17), 3704 (2019).

DOI: 10.3390/s19173704

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