「エッジAIで異常を早期警告」現場にコミットする機械学習ノート【vol.7】

   

こんにちは。エンジニアライターの小原です。

連載「現場にコミットする機械学習ノート」では、論文を詳しく読み解きながら、現場で使えるAI実装のヒントを記録していきたいと思います。

前回の記事では、「エッジデバイスで動く異常検知システム」を扱いました。

今回は、韓国の東国大学校のM. Syafrudinらが2018年12月に発表した「エッジAIで異常を早期警告」に関する論文を扱っていきます。

エッジAIとは、クラウドではなくエッジデバイス側でAI(機械学習)の処理を行うことを言います。エッジデバイスとは、インターネットに接続された製品のことです。エッジAIは、クラウドを介さないことで「高速」で「ネット環境による動作不安定生リスクを回避」できるため、異常事態の早期警告システムに期待が持たれています。

例えば、エコモットと若築建設は共同で、クレーンに搭載されたカメラが作業員を検知するエッジAIを開発しています。他には、EDGEMATRIX(エッジマトリクス)株式会社は体温計測と顔認証を行うエッジAIを開発し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に挑んでいます。

産業・医療問わず多くの場面で用途がありそうな、エッジAIによる異常の早期警告。実際に、どのような技術的アプローチで開発を行うのが有効と思われるのでしょうか。論文をもとに調べてみます。

もくじ
1章 工場における異常検知の課題
2章 エッジコンピューティングを用いた早期警報システムの開発
2.1 研究目的
2.2 研究手法
2.2.1 データ 
2.2.2 システム
2.2.3 提案するAFEWSの実装
2.2.4 ハイブリッド故障検知モデル
2.3 研究結果
2.3.1 提案した故障検知モデルと他手法との性能比較
2.3.2 分類モデルに対するDBSCANとSMOTEの影響

■前回の記事:【Vol.6】エッジデバイスで動く異常検知システム

1章
工場における異常検知の課題

「インダストリー4.0」が提唱されるなか、工場における作業の効率化が求められており、機械から取得したデータを分析することで作業の自動化することが考えられます。データの取り扱いにクラウドコンピューティングを利用するとまずデータをクラウドに送信して計算し、その結果を後で返す必要があり、遅延などの問題があります。そこで、データソースの近くで計算とストレージリソースを提供し、遅延を最小化し、リアルタイムの意思決定を提供できるエッジコンピューティングの活用が期待されています。

そこで韓国のM. Syafrudinらは、工場における異常検知をエッジコンピューティングを用いて自動化することを試みました。

2章
エッジコンピューティングを用いた早期警報システムの開発

まずはM. Syafrudinらの研究におけるミッション・手法・結果をまとめます。

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