【今週の5本】週明けまでにキャッチアップしたい「新着AI関連特許」(2020年3月第4週版)

特許は、AI研究が理論で終わらず実用化された事例の集大成です。「今週の5本」シリーズ特許編では、1週間以内に発表されたAI関連特許を紹介します。今週は、以下の5つの特許に注目していきます!(バックナンバーはこちら

目次
1. 作品の作者はAIか?人間か?検証装置で判定(AI×アート)
2. 声から感情を認識して音楽をサジェスト(AI×IoT)
3. チートプレイヤーとのマッチングを避ける新システム(AI×エンタメ)
4.リスティング広告の改善点をAIが指摘(AI×広告)
5. むずかしいキク科植物の水耕栽培をAIで実現(AI×農業)

作品の作者はAIか?人間か?検証装置で判定

株式会社ブロードリーフは、創作物がAIによって作られたものかどうかを検証できる装置を開発しました。

アート作品は人間が生み出すものでしたが、最新のAI技術では楽曲や絵画、小説などをAIが生み出せるようになってきました。AIアートはアート全体に新しい風を吹かせる一方で、同時に著作権の帰属先など新たな問題も発生させます。

この検証装置は、創作物を生み出したAIのモデルや学習データ、入力データを取得することができます。創作に用いたAIを再現することで、創作物が本当にAIによって作られたかどうかを検証することができ、権利の帰属を客観的に証明しやすくなります。

特許の詳細:AI創作物の検証装置

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声から感情を認識して音楽をサジェスト

中国の珠海格力电器股份有限公司は、ユーザの声から感情を判断し、感情に合わせた音楽を提案するデバイスを開発しました。

音楽サービスはパーソナライズに向かっており、個人のその時々の状態に合わせた音楽を再生するシステムの構築が目指されています。これまで、脈拍や心拍数などに合わせた音楽再生システムが提案されていましたが、脈拍計デバイスや専用アプリが必要であるため、使用機会が限定的でした。

開発された音楽提案デバイスは、AIがユーザの声色を認識し、声から感情を判断します。そして、その感情に合わせた音楽を提案することができます。人間の複雑な感情の解読は、音楽サービスの研究から生まれるのかもしれません。

特許の詳細:MUSIC RECOMMENDATION METHOD AND APPARATUS, COMPUTING APPARATUS, AND STORAGE MEDIUM

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不正プレイヤーとマッチしない新システム

米国のVALVE CORPORATIONは、オンラインゲームにて、プレイヤーの信用度スコアに基づいてマッチングさせるシステムを開発しました。

オンラインゲームでは、マッチングした対戦相手と試合を行います。しかし、中には不正行為を行っているプレイヤーもおり、そうしたプレイヤーとマッチングしてしまうと興ざめしてしまいます。

開発されたシステムでは、プレイヤーのゲーム中の行動などの履歴データをAIに学習させ、プレイヤーごとに信用度スコアを算出します。そして、信用度スコアの近しい同士でマッチングします。まじめなプレイヤーはまじめな相手と、不正プレイヤーは同じく不正する相手とマッチするようになることで、平和にゲームプレイが楽しめるでしょう。

特許の詳細:MACHINE-LEARNED TRUST SCORING FOR PLAYER MATCHMAKING

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リスティング広告の改善点をAIが指摘

株式会社ジャストシステムは、リスティング広告の改善項目を表示する運用支援プログラムを開発しました。

検索エンジンで検索すると上位に出てくる広告を「リスティング広告」と言います。広告主は、クリック数やかかった費用などの様々なデータに基づいて、より効果的な運用を目指していますが、運用状況が悪い時、広告のどこを改善すべきかを明確に知ることはできませんでした。

開発された支援プログラムは、自然言語処理と統計処理に基づき、リスティング広告の改善項目を示してくれます。改善項目が明確になることで、無駄なPDCAを回す手間が省け、効果的な改善ができるようになりそうです。

特許の詳細:広告作成運用支援装置、広告作成運用支援方法および広告作成運用支援プログラム

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むずかしいキク科植物の水耕栽培をAIで実現

農事組合法人サンウォーターは、AIを搭載したキク科植物の水耕栽培システムを開発しました。

土を使わず栄養分を溶かした水で栽培する「水耕栽培」を多くの作物に適用可能にすることは、農業分野の課題です。キク科植物も水耕栽培が望まれる作物の一種ですが、キク科植物の育成は難しく、農家の経験次第で生育結果が変わってしまいました。

開発された水耕栽培システムを用いると、照明や温度、溶液管理などの複雑な条件設定をAIが均一に行ってくれます。これにより、経験に左右されない栽培が可能となり、若手の農業従事者の活躍の機会も増えることでしょう。

特許の詳細:人工知能を搭載したキク科植物の水耕栽培システム

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今週の特許紹介は以上です。また次回をお楽しみに!

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